iLoud Micro Monitor比較レビュー(なぜかBOSEばっかり出てくる)
おことわり:この記事は個人的な備忘録です。読んでも長いし面白くないよ!
IK MultimediaのiLoud Micro Monitorを買った。
拙者ヘッドホン侍であり楽器練習やDTMではほとんどスピーカーを使わない。ただ聞くところだとモニタースピーカーを使った方がなんか具合が良いらしいじゃないの。
うちには(この記事で見ての通り)モニタースピーカーとして使えるものが無いのでかねてから欲しいと思っていたその矢先、愛用のBluetoothスピーカーが壊れてしまった🥺
そんなら、普段のリスニングにも使えるモニタースピーカー的なの買ってみようかなと思った次第。
友人ら(n=4)に“モニタースピーカーの”おすすめを尋ねたところなんと50%の得票を得たのがiLoud Micro Monitorでした。試聴に行く暇もないのでエイヤで購入。
毎度お世話になってます♡
で、せっかくなのでここで家のスピーカー類と比較試聴してみた。
試聴時に気にするポイント
今回はリスニング用途として聴き比べた。モニター用途はまた今度。
- 周波数特性: フラットかどうかなんて聴き分けられないけど、少なくとも上と下がどこまで出るかは見る。
- 定位: 定位がぼやけてると気持ちよく聞けないのでまずそこ。できれば正確な定位をしてほしい。
- 利便性やデザインなどは二の次。
試聴音源
- L.O.T(Love or truth)/m-flo: 冒頭のバスドラのドゥーン…で低域がどこまで出るかを見る。ハイハットが点から聴こえるかどうかでで定位がぼやけてないかを見る。
- Better together/Jack Johnson: タモリ倶楽部で試聴に使ってたから。ベースが特定の音程で共鳴しないか見る。あとボーカルの質感とか。
- 心を開いて/ZARD: 大体どんなオーディオでも気持ちよく聴ける。これが気持ち良くなかったら相当ヤバい。
- M@STERPIECE/765PRO ALLSTARS: 複数名のボーカルが異なる位置に定位してるので、それを聞き分けられるか定位の正確さを見る。伊織と亜美の位置を聴き分けられるか。
①BOSE Soundlink mini Ⅱ
一時Bluetoothスピーカー売上ランキングのトップに君臨し続けためちゃんこ売れたやつ。2015年発売。
- L.O.Tはドゥーンあんまりしない。
- Better togetherはかなりひどいな。ベースが特定の音程のときにブーミーな音が出る。
- 心を開いては中々気持ちいい。
- 左右のスピーカーが近いので定位に関しては評価できない。
- 大きいスピーカーと比べちゃうと、低域はやっぱり無理やり出したことの弊害が出てる。でもこの小ささ、バッテリー駆動で、大抵の曲は気持ち良く聞けるのはさすがの魔法だと思う。
②BOSE Soundlink Ⅲ
BOSEのラインナップ上はSoundlink miniの上位互換的なやつ。2014年発売。
実は故障中(パッシブラジエーターから異音がする)ので思い出しながら書く。
- L.O.Tのドゥーンはやっぱりあんまりしない。相当でかいスピーカーじゃないとキツイよなあ。
- Better togetherでは変なベースの共鳴が少しあるが、前述のmini2よりはマシ。あとボーカルやアコギの艶やかさが比較的ある気がする。
- 心を開いては気持ちいい。やっぱ中高域が余裕を持って鳴らせてる感じ。
- Soundlink mini2と同様定位については触れない。mini2の上位互換かと思いきやいざしらず、パッと聴きのまとまり感はmini2の方があったりする。いずれにせよ小さいのによくやってるよね。
③BOSE Companion2(ジャンク)
2005年発売。PCでの利用を想定した実売1万円のお買い得機種。ジャンク修理品なので本来の実力を発揮できていない前提で…
- L.O.Tはドゥーンが全く出ない。mini2と同じくらい。ハイハットの定位感は悪くない気がする。
- Better togetherでは変なベースの共鳴は目立たない。これまでのスピーカーより多少大きいユニット(約2.5インチ)からくる余裕か、そもそも無理して低音出そうとしてないのか。
- 心を開いては気持ち良い😇
- M@STERPIECEの定位感は、後述の101ITよりは悪くない。ちゃんと分かれるべきところは分かれてる。
- 音域的にはフルレンジ一発で設計の古いDSPとバスレフで頑張るのは難しかったか。でもちゃんとステレオスピーカーらしい音場の広さみたいなものがあって、レンジも狭いのに101に似て不思議とリスニングに心地よい音がする。
④BOSE 101IT
ファッション店なんかで天井から吊られてるアレ(のイタリアかぶれした版)。1988年発売の最古参。普段はサブウーファーも繋いでるけど今回は単品で聴いてみる。本当は専用アンプで鳴らすべきらしいけど無いのでソニーのアンプ。設置場所も不利な条件ながらベストセラーの意地を見せるか。
- L.O.Tのドゥーンは若干感じる。無理して出してる感はないので好印象。
- Better togetherも特別つややかって感じじゃないけど聴きやすい音。変な共鳴はない。
- 心を開いては…いい。
- M@STERPIECEで定位を確認。うーん聴き分けはできる気がするけど厳しいな…て感じ。
- レンジ感も狭く団子になってる気がするけど、不思議と不快な音じゃない。BGM最強と言われるだけある、気がする。
⑤BOSE MM-2
点音源に限りなく近い超小型サテライトスピーカーとサブウーファーからなるシステム。正確な発売年次は不明(1997年頃)。スタパ齋藤氏が酷評してた。なおこれだけ別室に完全に取り込まれて「…シテ…コロシテ…」状態だったので別室で試聴。
- L.O.Tのドゥーンがめちゃめちゃドゥーンて来る。低域は足元のウーファーから出てるのにハイハットやスネア、そしてボーカルは目の前に見える不思議。
- Better togetherも、定位がビシバシ来てる。あんまり艶感みたいなのは無いけど。
- 心を開いては当然気持ち良いね😇
- M@STERPIECEは凄いな…イントロからしてピアノやトランペット、トロンボーンもコンガも誰がどこにいるのか明瞭。当然伊織と亜美も別の場所に立ってる、しゅごい…
- サテライトスピーカーとサブウーファーの役割分担が完璧すぎて凄まじい定位を実現している。でも周波数特性で見るとサテライトとサブウーファーのつながりが悪く、低音出過ぎてバランス悪いみたいなお茶目な一面もある。
⑥iLoud Micro Monitor
さんざん引っ張ったけど、今回購入したのはこちら。
- L.O.Tがドゥーンって来る!下手なサブウーファーと同等程度出てる感じがする。
- Better togetherで変な共鳴は一切なし。ギターの弦を引っかくニュアンスもちゃんと聴こえる。
- 心を開いてで心がめっちゃ開く!!周波数特性がフラットに近いんだろうなあって感じる。MDR-7506に近い聴こえ方。
- M@STERPIECEで!真ん中やや右と左にいる伊織と亜美が!聴き分けられる!
- この機種だけ使い勝手に関するめももしておく。Bluetooth接続可能なのは便利だが、ライン入力より明らかに音質が悪くなるのは残念。BTとラインの差が聴き分けられる性能があるとも言う(?)
- ちゃんとツイッターを耳に向けて設置すると素晴らしいレンジと定位で聴けるんだけど、スイートスポットを外れるとてんでダメ。いやダメでは無いんだけど元が良いから落差が激しい感じ。
- というわけで、BGM用途のゴロ寝リスニングにはそんなに向いてないと思う。BOSE製品群がその辺の柔軟性ありすぎなので比較するとiLoudの特性が際立つのかも。
総評
- 低域が下まで出てる度: iLoud > MM-2 > 101IT > SoundlinkⅢ > Soundlink mini2 = Companion2
- 定位がビシっとくる度: iLoud = MM-2 > Companion2 > 101IT > SoundlinkⅢ = Soundlink mini2
- 変なクセが無い度: iLoud >> Companion2 ≒ 101IT > MM-2 > Soundlink mini2 > SoundlinkⅢ
BOSE達のキャラクターが全然違くてバラエティ豊かなことに気づいた。あるものは低音が出て、あるものは定位がビシっとくるみたいな。
そしてiLoud Micro Monitorは全部の観点でいい。低音出るし定位も正確だしついでに高音も出てるし多分周波数特性は一番フラットなんだろう。ただしリスニング用途には意外な弱点があって、モニターとして使ってみないと真価はわからなさそう(そりゃそうだ)。
おしまい。